部長です。
バックフロートタイプ(バックプレート)のBCDで、エントリーしてから潜降時にエアーが抜けにくいと感じている人も多いと思います。例えばXDEEPやOMSのブラダー(袋)などです。
良いメーカーのバックフロートBCDのブラダーは袋が二重構造で頑丈に作られています。内側にエアーの溜まる袋が入っており、目に見えている外側は丈夫な素材のカバーです。
しかしながら、その頑丈に作られた構造が仇となり、内側の袋と外側の袋の間に溜まってしまう空気が抜けにくいという欠点を持つブラダーがあります。※全てのメーカーではありません。
図にすると以下のとおりです。
つまり水面に入って潜降しようとしても、袋の間に溜まっている空気が抜けきっていないので、沈もうと思っても沈みにくいことが多いのです。パワーインフレーターの排気を押しても内側のエアーは抜けきっています。
しばらく待てば外側の袋の繊維の間からジュワジュワと抜けていくので、そのうち抜けます。しかしそれまで待たないといけないので、速やかな潜降がしにくいです。また、良いメーカーほど外側の袋の素材も密度のある良い素材なので、それが裏目に出て袋の間に溜まっているエアーが抜けにくいのです。
特に適正ウエイトで潜っている人は急に沈めなくなったと勘違いすることもあるでしょう。
しかし私は色々と調べて試した結果、ある程度の解決策と理解すべき点が分かりました。沈めないからといって無暗にウエイトを増やさない方がいいです。
【解決策】
解決策としては、以下の通りです。※自己責任でお願いします。
- 上部にエアーを逃がす穴のあるブラダーを使う
- 自分で穴をあける
- ヘッドファーストで下部から排気
全てのブラダーがエアーが抜けにくい構造になっているわけではありません。例えば、Apeks、マレスのブラダーは最初から上部にエアーを逃がす穴が空いており、袋の間にエアーがたまらない構造になっています。
↓Apeksのブラダー
↓マレスXRのブラダー
全てのメーカーを確認したわけではありませんが、Apeks、マレスXRのブラダーは上部に穴があるのでエアーが溜まりません。私も次のブラダーはApeksにしようと思っています。笑
余談ですが先日ApeksのWTXウルトラライトセットを組み立てましたが、品質は最高でした。ブラダーは相当いいですねあれは。
もう一つの解決策は、外側のカバーに自分で穴をあけます。当然ですが、内側もあけてしまうと使い物にならなくなるので注意してください。※自己責任でお願いします。
↓私のOMSはこのようにしてハンダごてで二か所小さく穴をあけています。
むしろOMS、XDEEPなど穴がないブラダーを使っていて、どうしても対策したい場合これしか方法がないと思います。もしかしたらテッキーな器材に詳しいショップなら対策を知っているかもしれません。
私の場合、穴をあけっぱなしですが末端は溶けているので今のところ問題ありません。できる人はマレスXRのようにステンレスのハトメで補強する方がベターですね。
どうしてもブラダーを購入したり、手を加えたくない人はヘッドファーストで潜降するとブラダー下部の穴から一気に溜まっているエアーを抜くことができます。
ほとんどのブラダー下部には水抜き穴として、ハトメ加工された穴が空いています。なので、頭を下にした潜降をすればエアー即座に抜いて問題なく潜降できます。ただこの方法は必ずヘッドファーストで潜降しなければいけないので、対策にはなっていない気がしますが。
↓ちなみに、おすすめのフロートはこれです。
ということで、この手のBCは自分で使いやすいように調整を重ねていく必要があります。
最適なセッティングを発見してください。正解はありません。
では。
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