YouTubeチャンネルはこちら

ダイビングでストロボの基本的な使い方について【カメラ】

青かぶりの対策

部長です。

ダイビングでストロボの基本的な使い方についてです。

これからストロボを使い始めたり、もっとキレイな水中写真を撮るためにストロボを考えている人の中には、そもそも基本的なストロボの使い方について知りたいって人も多いと思います。

そこで本記事では、ストロボの使い方について書きました。

しっかりと使い方を覚えて、ストロボをマスターしたい人は参考にしてください。

スポンサーリンク

ダイビングでストロボの基本的な使い方

ダイビングでストロボの基本的な使い方

では早速ですが、ダイビングでストロボの基本的な使い方について解説していきます。

分かりやすく要点をまとめるために、以下について書いていきます。

 基本的なストロボの使い方

  1. ストロボが必要な理由
  2. カメラの設定
  3. ストロボの設定
  4. ストロボとカメラを繋ぐ
  5. ストロボを使うときの角度など

こういった感じで解説していきます。

まず最初に書いておくと、基本的にストロボを使うのは実はそこまで難しくないです。

 

基本的なストロボの役割は、カメラ本体のフラッシュをストロボから発光させるだけです。

カメラを水中ハウジングに入れると、カメラ本体のフラッシュがハウジングに遮られてうまく出ないので、外付けのストロボが必要なわけです。

また、カメラ本体のフラッシュではなく、ストロボを使った方が光が強く色がキレイに出た水中写真が撮れます。

今回は、最も簡単で基本的なストロボを使う「TTLモード」について解説していきます。

 

1. ストロボが必要な理由

まず最初に、ストロボが必要な理由を書いておきます。

ストロボが必要な理由は簡単で、水中では光の色が吸収されて青かぶりした写真になるので、ストロボを発光させて光を足すことによって、本来の色で撮影できるからです。

 

↓例えば、水中でカメラ単体で撮影してもこんな感じで青かぶりします。

水中でカメラ単体で撮影

もちろんこの写真が悪いわけではなく、浮遊物もなくキレイには撮れています。

しかし、青かぶりしていて、この写真の被写体の本来の色が出ていません。

そこで、ストロボを発光させて撮影します。

↓そうすると、こんな感じでキレイに色が出た写真になります。

ストロボを発光させて撮影

どうでしょう、全然違いますよね。

やはり被写体と被写体の周り全体に光が回っていて、キレイに色が出ている写真の方が美しいと感じる人の方が多いと思います。

 

このようにして、基本なストロボの役割としては水中で失われた色をキレイに再現するために必要なわけです。

 

1-1. 水中で失われる色

ちなみに、色は7色からできていて「赤、橙、黄、緑、青、藍、紫」になりますが、水中に入ると波長の短い赤から順番に色が吸収されていきます。

↓こんな感じ。

水中で失われる色

なので、水中でカメラだけで写真を撮ると先ほどの写真のように、全体的に青や紺色っぽい青かぶりした写真になるわけです。

 

1-2. ライトよりもストロボ

よりキレイな水中写真を撮影したい場合は、ライトよりもストロボを選びます。

その理由としては単純で、ライトよりもストロボの方が圧倒的に光量が大きいのと、色の性質が太陽光に近いのでライトよりも美しく撮影できるからです。

 

例えば、シーアンドシーのYS-D2をフル発光させると、約509,600ルーメンになります。

つまり、一般的な1000ルーメンのライトに比べて、YS-D2をフル発光させると約500倍以上もストロボの方が明るいことになります。

 

↓SEA&SEAの資料によると、このようにストロボ光の方が性質がいいです。

SEA&SEAの資料

よって、ほとんどの水中写真の撮影においては、ライトよりもストロボの方がキレイに撮影できるのです。

よく海でストロボを二灯つけた一眼のガチっぽいカメラを持った人がいますが、それにはしっかりと意味があるわけですね。

 

2. カメラの設定

続きまして、ストロボを使うときのカメラの設定についてです。

まずストロボをTTLモードで使う場合、カメラの設定は以下をチェックします。

  • フラッシュは強制発光
  • 水中モードではなく「晴れ」にする
  • ISOは400以下くらい

こんな感じでカメラを設定します。

もちろん、こうでなくても大丈夫ですが、まず最初はこういった感じで設定すると簡単にストロボを使えます。

 

2-1. フラッシュは強制発光

カメラのフラッシュはオートではなく強制発光にします。

オートだと場合によってはフラッシュが発光したりしなかったりしますので、フラッシュは強制発光にします。

カメラのフラッシュはオートではなく強制発光

 

2-2. 水中モードではなく晴れにする

基本的にストロボを使って撮影する場合は、カメラのホワイトバランスは水中モードにしないで「晴れ」や「晴天」などに固定します。

晴れなどに固定

ストロボの色は太陽光に近いので、ホワイトバランスを晴れにしておけば、太陽光で撮影しているのと同じなのでよりナチュラルな色になります。

そもそも、水中モードはライトやストロボを使わずにカメラ単体で使う場合のモードです。

そのため、水中モードとストロボを同時に使うと赤っぽい不自然な写真になりますので、ストロボを使う場合は水中モードをオフにしましょう。

 

2-3. ISOは低め

ストロボを使う場合は、ストロボからの光量でかなりの光を得れますので、高いISOは必要ありません。

ISOは低めの400以下くらいで固定

なので、ISOは低めの400以下くらいで固定します。

できれば100~300以内が理想です。

ISOを低めにすることで、なるべくいい画質で撮影できます。ISOをあまり高くするとザラザラした写真になります。

そもそもISOは、光の足りない状況でも無理やり光を感知させる機能なので、その代償として画質が悪くなる性質があります。

 

ただし、モードによってはシャッタースピードが遅すぎる場合もありますので、その場合はISOを600くらいまで考慮して調節しましょう。

そうすればシャッタースピードを稼げます。

 

とりあえず、カメラ側の設定で忘れてはいけないのは、フラッシュを強制発光にすることです。

カメラのフラッシュが発光しないとストロボも発光しません。

 

3. ストロボの設定

ストロボの設定

ストロボ側の設定は、基本的に「TTLモード」に設定します。

↑上の写真でS2000の場合は、黄色でSTTLと書かれたところにスイッチを設定します。

TTLモードにすることによって、カメラの発光量に合わせてストロボも発光します。

これが最も簡単なストロボの使い方になります。

 

3-1. TTLモードとは

そもそもですが、TTLモードとはカメラ本体のフラッシュ発光量に同調する発光量をストロボが発光します。

 

例えば、カメラ本体のフラッシュを使う場合、カメラがそのシーンにおいて適切な光量を発光しまします。

そして、水中で使う場合はカメラ本体の発光量が光ファイバーケーブルでストロボまで到達し、ストロボもカメラと同じ発光量を発光します。

つまり、カメラの発光量が7であればストロボも7の発光、カメラが3の光量であればストロボも3の発光になります。

 

これが基本的なTTLモードの概念になります。

簡単ですよね。

要はカメラのフラッシュと同じ光がストロボから出るわけです。

 

4. ストロボとカメラを繋ぐ

ストロボとカメラを繋ぐ

↑ストロボとカメラを接続するのは、こんな感じでカメラとストロボを光ファイバーケーブルで接続します。

ストロボ二灯の場合は、両手グリップを装着して左右にストロボをセッティングし、それぞれ光ファイバーケーブルで接続します。

 

ちなみに、光ファイバーケーブルの接続は簡単で、カメラ側、ストロボ側共に差し込んだり回してつけるだけなので誰でもできます。

また、水中で光ファイバーケーブルが抜けてしまっても水没はしませんので安心してください。

 

5. ストロボを使うときの角度など

ストロボを使うときの角度についてです。

最も基本的なライティングの角度は、ストロボ一灯の場合はセンターで真上、二灯の場合は両サイドで、レンズ面より後退させます。

 

↓ストロボ一灯はこんな感じ。

ストロボ一灯

 

↓ストロボ二灯はこんな感じ。

ストロボ二灯

 

ストロボ二灯

 

ストロボを使ったライティングの基本で大事なのは、ストロボをレンズ面より前に出さないことです。

ストロボを使ってのライティングのコツは、イメージで言うと被写体にストロボの光を直接浴びせるのではなく、被写体の周り全体を明るくしてあげる感じです。

 

よく見かけるのは、ストロボの光を当てたいからといって、ストロボを思いっきり前に突き出して撮っているパターンです。

しかし、それだと光の筋が直接写り込んだり、白っぽくなったりして不自然になることが多く、あまりキレイに撮れない場合が多いです。

ワイドだと最悪、画角にストロボが写り込んで残念な写真になります。

 

例えば、部屋にいるときに目の前のコップを普通に見えるのは、天井に電気があって全体が見やすいからです。

しかし、コップのすぐ真上に電気があったら光が直接視界に入り込んだり、光にムラができてとても見にくいですよね。

簡単に言うとそういうことです。

なので、ストロボは基本真上または両サイドで、レンズ面より前に出さない角度で使います。

 

5-1. ストロボ光の届く距離

ちなみに書いておくと、ストロボ光の届く距離はどんなに水のキレイな沖縄であったとしても、最高で4m前後です。

水が悪ければ1~2mくらいな感じです。

なので、ストロボを使っているからといって、かなり離れてても光が届くわけではありませんので勘違いしないようにしましょう。

 

特にワイドの場合は、しっかり寄って撮影しないと光が届きませんので、「基本は寄る」ということを忘れないようにしてください。

しっかりと寄るからこそ、ストロボ光がしっかりと当たって迫力のある写真が撮影できます。

 

ストロボの使い方をマスターする

ストロボの使い方をマスターする

さて、上記までの説明で実際のストロボの使い方と基本的な概念をある程度マスターできたと思います。

が、一応以下にまとめておきます。

 ストロボの使い方のまとめ

  • カメラのフラッシュは強制発光
  • ホワイトバランスは晴れ
  • ISOは400以下
  • ストロボのスイッチはTTL
  • ストロボをレンズ面より前に出さない

こういった感じです。

このように設定すれば、ストロボをTTLオートで簡単に使えます。

 

あとは撮影する被写体やシーンによって、絞りやシャッタースピードのカメラの設定を調節してください。

色々と設定を変えて使い慣れてくると自分の使いやすいようにコントロールできるようになります。

最初にあーだこーだ考えすぎるよりは、まずはストロボを使ってみて感覚をつかむことが大事です。

 

おすすめのストロボ

おすすめのストロボ

最初に買うストロボでおすすめなのは、イノンのS2000です。

私も使っていますが、このストロボはコンパクトでシンプルで使いやすいです。

楽天やアマゾンで買えば価格も37,000円くらいなので、ストロボの中ではコスパもいいです。

 

機能的な面でもかなり優れています。

例えば、TTLオートでも明るさを微調節できたりします。

また、TTLの他にマニュアルモードもありますので、将来本格的に光をコントロールして撮影したいときにも、マニュアル設定できますので便利です。

ちなみに、このストロボはベストセラーでベテランのフォト派の人でも愛用している人は多いです。

≫Rakuten|INON S2000

≫Amazon|INON S2000

 

ストロボを使うと簡単に水中写真が撮れる

ぶっちゃけ、ストロボを使うとそれなりに簡単に水中写真が撮れるようになります。

なぜかと言うと、水中が明るくなるので陸上でカメラを使うのと同じ状態になるわけです。

先ほども書きましたが、水中では色が失われて、更に暗くなりますのでカメラ単体だと撮影するにあたり、カメラにとってかなり不利な環境なわけです。

そこで、大光量のストロボを使うことによって全体が明るくなりますので、適切な明るさで撮影できるようになります。

つまり、画角全体が明るくなりカメラにとって有利な環境になるのです。

 

 

ライトよりストロボの方が簡単

また、ハッキリ言ってライトよりもストロボでの撮影の方が圧倒的に簡単です。

理由としては、ストロボの方がライトより光量が大きいからです。

ライトで撮影して思い通りに撮れない人も多いですが、それはしょうがないです。

ぶっちゃけライトでの撮影は、実はかなり難易度が高いですからね。

 

そもそも、ライトを見ると一見明るいと思うかもしれませんが、水中写真の撮影においてはそれだと光量が足りない場合が多いです。

なのでストロボが必要なわけです。

 

早くストロボを使いましょう

よくビギナーの人で、

  • 「ストロボなんて大げさな・・・」
  • 「いや、ライトで十分でしょ・・」
  • 「まだ早いでしょ・・」

みたいなことを永遠と言っている人もいます。

しかし、ハッキリ言って美しい水中写真を撮りたいのであれば、早くストロボを使った方が早いです。

何度も言いますが、カメラにとって不利な環境で撮影しても、正直納得できる写真は撮れません。

もちろん、記録写真程度でOKだったり、ある程度適当で大丈夫な人はそのままでいいと思います。

しかし、キレイで感動するような水中写真が撮りたいのであれば、ストロボは必須です。

 

 あわせて読みたい

そんな感じで、ダイビングで基本的なストロボの使い方についてでした。

これでストロボの使い方は完璧です。

間違ってもストロボをギャルに向けないでください。

ひっくり返るくらいまぶしいです。

では。

 

おすすめ≫ダイビングの便利グッズ&小物まとめ30選【これで海は完璧】

おすすめ≫ダイビングのライト|値段の安いおすすめのライト10選【コスパ】