イントラでブロガーの部長です。
水中写真の撮影で、ISO感度の設定の目安についてです。
ダイビングのときに、一眼やミラーレスを持って潜っている人も多いと思いますが、とりあえずISOについては適当にオートとかにして撮影しているけど、実はISOについてそこまでよく知らないって人も多いと思います。
本記事では、水中写真の撮影において、ISO感度の設定はどんな感じがいいのかについて書きました。
基本的に常にオートの人はどうでもいいかもしれませんが、ISOをある程度マスターしたい人は参考にしてもらえればと思います。
水中写真の撮影でISO感度の目安【ワイド・マクロ】
では早速ですが、水中での撮影においてISO感度の目安についてです。
当然ですが、ワイドとマクロではISOの設定が変わってきますので、今回はワイド、マクロに分けて書いていきます。
その前に簡単にISOについて説明しときます。
そもそもISO感度とは
とりあえず簡単に最初に書いておきますが、
ISO感度とは、カメラが光をとらえる能力の値です。
ISO感度を上げると、本来、光の量が足りていない場合においても、電気信号が増えて強制的に光をとらえるようになり、写真を適正露出もしくは希望の明るさにすることができます。
例えば、暗い場所での撮影では、光が足りませんのでシャッタースピードを遅くしたりして調節しますが、ISO感度を上げれば光をとらえる感度が上がりますので、光が足りない状況においても、カメラが強制的に光をとらえて希望の明るさにすることができます。
なので、光が足りない場合でシャッタースピードが遅くなってしまうような場合は、ISO感度を上げるとシャッタースピードも上げることができます。
しかし、デメリットもあって、本来は光が足りていないのに、強制的に光を捉えようとする副作用から、ISO感度を上げすぎると写真にノイズが入ったり、ざらついてしまうといったデメリットがあります。
ワイドのISO感度
ワイド撮影においてのISO感度の目安としては、
- ストロボなど光源使用・アオって撮影 ➡ ~ISO 600くらい
- 光源なし・カメラのみ・自然光 ➡ ~ISO 1600くらい
ざっくりですが、だいたいこんな感じになると思います。
ストロボを使ったり、アオって撮影する場合は600以下がほとんどですかね。
カメラのみで撮影する場合は、場所によっては1600くらいまで上げるときもあります。
動く被写体で手振れしそうな場合はもっと上げて高速でシャッターが切れるようにする場合もあります。
そもそも一眼などの人は画素数が2000万画素以上あるので、実はISOをけっこう上げても全く問題ありません。
ストロボなど光源使用・アオって撮影
私の場合ですと、基本的にはストロボを使用したり、水面に向かってアオって撮影するときが多いので、ISOは400前後で撮影しています。
水面に向かってアオって撮影する場合はかなり明るくなりますので、ISOは200くらいまで下げないと白飛びしてしまうことが多いです。
ストロボを使って撮影しているときにISOを調節するのは、背景の水の明るさや写真全体の明るさを調節したいときで、なおかつシャッタースピードと絞りをあまり変えたくない場合です。
↓例えば、この写真をもっと明るく、水の色を濃い水色から薄くしたいと思った場合はどうするでしょうか。
このような場合は、まずISOを上げるのがいいと思います。
マンタが動いているのでシャッタースピードは変えたくない、ワイドなので絞りを開けたくない。
なので、ISOを最初に上げるといいと思います。
逆にこういった場合には、ストロボの光を強くしても被写体には光がたくさん当たりますが、水の色や写真全体の明るさは変えれませんね。
・・・・・・・
生物を撮影している場合はシャッタースピードをなるべく下げたくないので、ISO感度を上げたり下げたりして明るさをある程度コントロールしています。
絞りでもコントロールできますが、ワイドの場合は最低でもF8以上で、大幅には変えたくないのでISOをまず変えたりします。
暗くする場合は絞ればいいので問題ありませんが、明るくしたい場合は開けなければいけませんので、そういった場合はISOを上げることが多いです。
光源なし・カメラのみ・自然光
逆に、ストロボなどを使わずにカメラだけで撮影する場合は、状況によってはISOを1600くらいまで上げたりもします。
例えば、沈船や遺跡、地形などストロボを使わないような撮影の場合はカメラだけでコントロールしますので、やはりISOで調節したりします。
基本的にワイドの場合はF13くらいまで絞った方がいい感じなので、優先順位的には、
動く被写体 :SS>絞り>ISO
動かない被写体 :絞り>SS>ISO
みたいな感じだと思いますので、いずれもISOをまずは変えるといいと思います。
このあたりは人によって違うので、あくまでも私の場合だと思ってもらえればと思います。
一眼はある程度ISOを上げても大丈夫です
とりあえず、一眼に関してはある程度ISOを上げても全然問題ありません。
よく、「ISOを上げると画質が悪くなる」というイメージが先行してISOを上げるのは罪悪感があるという人もいると思います。
しかし、実際は4000とかまでは十分に実用できる範囲なので、どんどん使ってみるといいと思ますよ。
カメラの常用範囲限界まで行くとさすがにザラつきますが、ある程度でしたらほぼ問題ありません。
むしろ、イルカやクジラの撮影などはISOをもっと高くしたり、もはやオートにする場合もあります。
マクロのISO感度
マクロ撮影のISOの目安としては、
- 通常・黒抜き : 400以下
- 青抜き : 500くらい
だいたいこんな感じですね。
基本的にマクロの場合はそこまでISO感度を高くしなくても大丈夫です。
マクロの場合はいくらISOを上げたところで、上記の写真のように色が出るわけではありません。
あと、マクロは基本的には、ライトやストロボを使用して撮影しますので、ISO感度を上げなくてもライトなどの光を至近距離から当てれますので、基本的にISOは低めでいいと思います。
なので、マクロ撮影は基本ISO200くらいスタートでいいと思います。
通常・黒抜き
基本的に通常のマクロの撮影や、背景を黒抜きにする場合はライトやストロボを使うと思いますので、ISOを高くする必要はありません。
動く被写体の撮影であったとしても、ライトやストロボを使用していれば光の量はある程度足りている状態だと思いますので、早めのシャッターは切れると思います。
黒抜きする場合でも、ISOは100くらいでシャッタースピードと絞りで調整しますのでISOは高くしません。
なので通常のマクロ撮影では、画質優先でISO200くらいを目安にするといいと思います。
青抜き
背景を青抜きする場合に限っては、ISO感度を若干高めにすることもあります。
高めと言っても最大で500~600くらいですかね。
↓例えばですが、この写真はISO500で撮影しました。
その時の水の透視度や色にもよりますが、こんな感じで撮影したいときなんかはISOを上げて使ってみてもいいと思ます。
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そんな感じで、水中で写真撮影するときのISOについてでした。
そもそも、写真の露出の合わせ方は人によって違いますので、各自やりやすい方法を見つけるといいと思います。
オートで撮影している人にとってはどうでもいい記事でしたが(笑)、ある程度自分でISOをコントロールして撮影したい人は参考にしてもらえればと思います。
では。
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