1. Nikon D810|ダイビング水中写真の一眼レフセッティング例
ニコンD810で、水中写真撮影のカメラセッティング例を紹介します。
D810はニコンの一眼レフにおいてハイアマチュアモデルのフラッグシップ機で、プロカメラマンも使用しています。現在は後継機のD850が最新ですが、今でも問題なく現役で使えます。
センサーサイズはフルサイズで、3635万画素の高画素機です。
現在D810のハウジングが発売されているのはアンティスだけです。ハウジングを入手してカメラ、レンズなどを中古で揃えればかなり安くフルサイズ一眼のセットを入手することができます。カメラ本体は楽天だと10万円台で入手することができます。
1-1. D810 マクロセッティング
D810のマクロセッティングは以下の通りです。
- ハウジング:SEA&SEA
- レンズ:ニコン AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G E - ストロボ:SEA&SEA YS-D2
- フォーカスライト:INON LE330h
- アーム:SEA&SEA アームS
- クランプ:INON クランプ
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マクロ撮影のレンズはニコン純正の105mm、60mmをメインで使用します。基本的にこの2本があればマクロで他のレンズは使いません。
かなり小さい被写体や背景を大きくボカして撮影したい場合は105mmを使います。解像度が高く、寄れる被写体で被写体とその周りもある程度写したい場合は60mmを使います。105mmと60mmだとかなり写真の雰囲気が変わるのでシーンによって使い分けます。
フォーカスライトはイノンLE330hです。演色がよく色温度が6500kなので、撮影時にライトによる黄色被りをしないのでおすすめです。水が濁っているときはピンクフィルターを多用します。このライトは鉄板のフォーカスライトなので、一本は持っておいた方がいいです。
ハウジングのファインダーはストレートです。基本的にマクロの撮影では、まっすぐ見ている被写体を真っすぐに撮影した方が簡単なのでストレートがベストです。砂地に這いつくばってハゼを撮影するときは45度のファインダーの方がより低空から撮影できるので有利です。
ストロボはSEA&SEA YS-D2です。一つ前のモデルで既に廃盤となっていますが今でも全く問題なく使えます。接続は光ファイバーではなくシンクロコードです。基本的にストロボはシンクロコード接続をした方が有利なのでおすすめです。
マクロセッティングのクランプ類は、INONがベストです。イノンのクランプはかなりコンパクトなので、コンパクトにセッティングすることの多いマクロ撮影時はとても使いやすいです。
1-2. D810 ワイドセッティング
D810のワイドセッティングは以下の通りです。
- ハウジング:SEA&SEA
- レンズ:SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE
Tokina AT-X 107 DX Fisheye - ストロボ:SEA&SEA YS-D2
- アーム:SEA&SEA アームM
- クランプ:ノーティカム クランプ
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基本的にワイド撮影ではフィッシュアイレンズを使用します。シグマとトキナーの二本を使用しますが、どちらかと言えばシグマをメインで使っています。シグマの方が明るく少し淡い印象、トキナーは「トキナーブルー」と呼ばれているだけあって水の色がとても良く写ります。シグマは解放F2.8、トキナーは15mm時の開放でF4くらいですが、基本的にワイド撮影ではF5~F11あたりまで絞って撮るので開放F値は気にしなくて大丈夫です。
ストロボはSEA&SEA YS-D2をシンクロコード接続し、アームはSEA&SEAのMサイズを使います。ワイドのときフォーカスライトはあまり使いません。ワイド撮影ではアームを広げて撮影するので、ストロボの抵抗でテコの原理が働き、角度がズレやすくなります。そのため、クランプがガッチリ止めることができるノーティカムを使用しています。
ワイド撮影の場合、ファインダーは45度を使います。ワイド撮影では下から上にアオって撮影することが多いため、45度ファインダーの方が首の角度が楽で撮影しやすいです。
ワイドセッティングでは、マクロ105mmほど重くならないので余計なフロート類は使用しません。私の場合ランヤードに小さいXBフロートチューブ90Gを二つ通しているだけです。基本的にフィッシュアイレンズでワイドの場合、これで水中重量は十分軽いです。
2. D810の撮影モード
水中写真撮影時のモードは基本的にマニュアルです。マニュアル撮影することで、ボケ感、明るさなどを全て自分でコントロールして撮影することができます。
そもそもカメラの絞り、シャッタースピード、ISOを理解している場合、マニュアルでの撮影はそこまで難しくありません。
絞り優先、シャッタースピード優先で撮影することは滅多にありません。例えば絞り優先にするとシャッタースピードがオートになるのでスローシャッターにされる可能性があります。シャッタースピードが遅いと(100以下など)水中と魚の撮影では被写体ブレしたり手ブレしたりすることが多いです。
シャッタースピード優先にすると絞りがオートになるのでボケ感のコントロールができません。そういったことから、基本的にカメラの使い方を理解している場合、マニュアルでの撮影をおすすめします。
イルカなど高速で動く被写体を撮影する場合、シャッタースピードを超高速にしてISOをオートにして撮影するのも一つの手です。
3. D810で撮影した水中写真
D810で撮影した水中写真を何枚か載せておきます。当然編集していますが、普通に美しい水中写真が撮影できます。
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